中国と競う : 製品設計合戦で対等に戦うために

グローバル化が進み、競争が世界規模に広がった結果、製品設計は価格に敏感な商品となり、国外の開発会社へのアウトソーシングに対する依存度がますます高まっています。以前の投稿で、中国では、設計者の人材が安価で豊富に手に入ること、製造コストが低いこと、世界で最も大きく最も急速に成長しているコンシューマー市場に参入する足掛かりを得ることの魅力が大きいことから、製品設計センターの数が増えているという話をしました。

中国の設計業界は、さまざまな理由で確実に伸びています。設計センターを移転する西洋の企業の増加に加えて、中国の企業もまた、これまで中国で設計された製品に幾分欠けていた戦略的な設計とイノベーションの重要性に気づき始めています。もう 1 つの要因としては、主要分野の中国企業のほとんどを所有している中国政府が、企業に独自製品の開発を奨励する政策を打ち立てていることがあります。

では、製品設計に関する西洋の企業と中国の競争についてはどうでしょうか。中国などの国々との世界競争が熾烈化する中で、欧米の製造メーカーが他社から抜きん出て競争力を維持するための方法をいくつか挙げてみます。

カスタマイズ
中国では、飛び抜けて豊富で安価な人材を利用して、西洋諸国より低価格で製品を大量生産することができます。米国やヨーロッパの企業が顧客の忠誠心を得る方法の 1 つとして、顧客のニーズに合った製品を設計することが挙げられます。製造業界でこれがトレンドとして広がりつつあり、マス カスタマイゼーションと呼ばれています。これをコスト効率的に行うには、複数のオプションや必要な構成を管理できなければなりません。また、これをサポートする優れた 3D 設計ツールを使用する能力を身につける必要があります。さらに、その能力が企業の強みであることや、顧客が要望するすべてのオプションや構成に対応するだけでなく、それを歓迎すべきであることを、従業員に認識させる必要があります。したがって、そのようなニーズを持つ顧客を探すことです。

創造性
これまで中国は、”類似品” を大量生産しているとして評判があまりよくなく、その結果として、伝統的に中国製品の設計は創造性に乏しいと批判されてきました。提案された設計が別の設計の改良版にすぎない場合、高い設計スキルは必ずしも必要ではありません。こうした創造性の欠如が引き合いに出されるもう 1 つの理由は、中国の従来の設計教育プログラムは、伝統的手法と基本的な問題解決に重点が置かれ、イノベーションや設計の探求は重視していないことです。実業界における文化の違いから、提案された設計の方向付けに関する “ブレインストーミング” や自由な思考形式は推奨されていません。中国の設計者は、最初の段階で設計を固めることが推奨されているため、将来を見据えた概念的な設計は一般的ではありません。欧米の企業は、今日の設計プロセスの特性であるコラボレーションによって可能となる本当の意味で革新的な製品を設計し製造することによって、中国の低コストの設計センターとの価値の違いを絶えず生み出し続ける必要があります。

知的財産 (IP) の保護
中国での IP 保護の問題を理解するには、中国で製造される類似製品の数に注目するだけでは不十分です。中国は過去 20 年間に、概ね国際標準に従った IP 法を制定してきましたが、不十分な法規施行と司法的解釈、手続き上の障害、強制力の弱さから、中国における企業の IP 保護の取り組みは思うように進んでいません。企業は、設計業務を中国に移転することにより、自社にとって最も価値の高いものを失うリスクを冒すことになります。企業は今後も製品ライフサイクル管理 (PLM) ソリューションなどのテクノロジの導入に重点的に取り組むことで、今日の広範なサプライチェーンや顧客とのデータ共有も含め、コラボレーションによる設計プロセス全体で設計の安全性を確保する必要があります。

品質のさらなる向上
中国市場では外国の製品やブランドが人気を集めています。それは、伝統的に自国の製品は品質が低いと見なされているからです。しかしこうした状況は変わりつつあります。中国製品の品質は、西洋の製品のとの差を急速に縮めています。中国と競い合う企業は、製品品質の向上に取り組むだけでなく、伝統的に中国に欠けているハイレベルな品質保証基準を重視する必要があります。それによって、他社がコスト競争にのみ力を入れるあまりに忘れがちな隙間を埋めることができます。食品、薬品、宝飾品、自動車などの業界は安全だと外国の消費者を安心させようと中国が四苦八苦しているうちに、欧米の企業は、高い設計技能と創造性によって高品質な製品を提供してきた長い実績に注目する必要があります。

画像提供 : jaaron

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