『持続可能』な設計: 環境への影響を最小限に抑えた製品。

グローバルな製造メーカーにおいては、ビジネス上の優先事項が非常に単純で、収益の増加、顧客の確保、コストの削減は常に上位にきます。しかし、『持続可能性』の課題は、ビジネスの優先事項の観点から、いま注目度が高まっています。

環境問題が公共 (つまりお客様間) で当然の問題として、より深く認識されるようになりました。その結果、製造メーカーは、「環境保護」の推進活動に真剣に取り組んでいます。「環境にやさしい」、「環境保護」、または「持続可能」をうたった製品がますます多くなっていますが、実際、それらの製品のほとんどが、該当する条件を満たしていません。昨年、環境マーケティングおよびコンサルティング会社の TerraChoice 社が実施した調査によると、1 つ以上の理由で、「環境保護」をうたうコンシューマー製品の 95% 以上が、該当する条件を満たしていないことが判明しました。

ここでいう『持続可能』の定義とは、「資源の枯渇や、環境を回復不能な状態にまで破壊したりしないように、資源の採収や使用、採用している」という意味です。非常に響きが良さそうですが、電力、天然ガスからのエネルギー、地球の物質、またはあらゆる種類の交通機関を使用する、ほぼすべての製品は、この定義を満たしていません。そのような製品はすべて、資源を枯渇させ、環境を破壊しているためです。

持続可能性を念頭に設計する方法

製品設計の分野で持続可能性について語るなら、環境問題ははずせません。二酸化炭素排出量 (温室効果ガスの排出量)、総エネルギー消費量、大気汚染、水質汚染などすべてが対象です。持続可能な製品を製造しようとするメーカーは、製品がどんな素材で作られているか、それらの材料による人間と環境の健康への影響について評価済みであるか、を最初に決定する必要があります。

そして、製品データ管理 (PDM) および製品ライフサイクル管理 (PLM <英語サイト>) システムには、専用のツールとモジュールが追加されなくてはなりません。その目的は、材料選定を効率化すること、事前にライフサイクル評価と二酸化炭素/水への影響分析を実行することです。CAD ベンダーの中には、エクスポートした部品表 (BOM) から選択した材料による環境への影響を評価できるツールも、ユーザーに提供している会社もあります。このようなツールにより、設計者は、予想される二酸化炭素排出とエネルギー消費を考慮して、環境面のパフォーマンス、コスト、信頼性について、BOM 解析を行うことができます。また、EPA (リンク先は英語サイト) は、新しいツールの入手可能性も発表しました。そのツールは、製造メーカーが環境プログラムに従って、より安全な化学薬品を設計の一部として識別、使用するために役立ちます。代替薬品評価ツール (リンク先は英語サイト) は、代替薬品について、情報に基づいた評価手段を提供します。

全体像の評価: ライフサイクル解析

環境への悪影響がほとんどないかまったくない製品を効果的に設計する場合、設計者は、ライフサイクル全体での製品の影響を考慮する必要があります。つまり、設計者とエンジニアは、製品の製造、輸送、使用、最終処分で起こるあらゆることを監視する必要があります。製品のライフサイクルを完全に評価することは、非常に時間がかかるでしょう。したがって、製品化までの時間が製品の最終的な成功にとって非常に重要なとき、そのような評価をすることが、設計環境でむずかしいケースがあります。そんな時には、評価をより簡単に進めることのできるツールがあります。Eco-Indicator 99 はそのツールの 1 つです。それにより、製造メーカーはライフサイクルでの持続可能性の評価ができます (一連の在庫テーブルと、材料とプロセスに関する標準的なインパクト データを使用します)。
また、インパクト スコアの計算によりプロセスを合理化する市販ソフトウェア パッケージがいくつかあります。インパクト スコアは、製品の材料、製造プロセス、輸送手段、移動距離、電力消費、電源、処分方法による個々の影響に基づいて決定されます。

結論

製品設計プロセスの改善を通じて、持続可能性の問題に対処するには、多くの費用と時間がかかるでしょう。しかし企業によってはその努力は報われます。Forrester Research 社がヨーロッパ、北アメリカ、アジアの 2,500 人以上のエグゼクティブを対象として実施した調査によると、「企業は持続可能性を優先事項として扱っていないが、多数の企業が持続可能性からメリットを得ている」ことがわかりました。

つまり、エグゼクティブにとって、持続可能性はビジネス優先事項ではないが、「環境保護」戦略を実践するメリットが、エグゼクティブの既存の目的の達成に役立っている可能性があるのです。製造メーカーは、包装を最低限に抑えて、製品で使用される材料を公開することで、より多くの顧客を確保できると、最終的に認識しました。調査によると、企業では顧客の確保は最優先事項として認識されています。リサイクルの努力の強化により、廃棄物管理コストを削減できます。より安全な材料の使用により、コストのかかるリコールの可能性と、さらにコストのかかる訴訟の可能性が低くなります。「環境保護」推進派へと移行する製造メーカーが、今後もますます増えるでしょう。2010 年に TerraChoice 社が実施した調査によると、調査対象となった製品のうち、真に「環境保護」の条件を満たす製品の割合は、2009 年の 2% から 2010 年には 4.5% まで増加しました。また、2009 年から 2010 年にかけて「環境保護」の市販製品が 73% も増加しました。画像提供: SOCIALisBETTER

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